デンマークのミルクファームでまさかの牛指圧 / Cow Shiatsu at Denmark 2020
「近くにミルクファームがあるんだけど行ってみる?」
とエリヴィアさん(オーフス滞在中お世話になったホスト)
「行く行く!(即答)」
こういうのは全部、縁なので、僕はあれこれ考えずに乗っかる。
僕の旅(指圧行脚)の7割はこういうご縁で成り立っている。
最近はオートメーションシステムの導入で搾乳は全部機械が行うところが多い。
向かったさきのファームも夫婦二人で基本的にすべての業務をこなしている。
機械の前にあつまっている牛たち。みんな僕らを凝視している。
淡々と機械は搾乳していく。
唖然とした。
自分が普段何気なく飲んでいる牛乳がどうやって作られているのか、何も知らなかった自分に唖然とした。
一体、今まで僕は何頭の牛の乳を飲んだのか?
今まで、牛乳を「牛乳」という製品でしか見ていなかった自分にびっくりした。
僕を興味深い目でみつめている牛たちはめちゃくちゃかわいい。
感謝の気持ちが湧き上がってくる。
同時に、複雑な感情も交差する。(動物愛護的な感情とか)
搾乳場を見学したあと、そのまま、牛たちのいる厩舎の中心に向かう。(搾乳場所と厩舎はつながっている)
そこでは、生まれたばかりの牛たちのいるセクション、妊娠している牛のセクション、搾乳用のメス牛のセクション、食用の肉になるオス牛のセクションと分かれていた。
僕は、オーナーに許可をもらって、何頭かの牛を触らせてもらった。
大半の牛は警戒心を抱いてなかなか距離を縮めてくれない。
そんななか、数頭は僕に興味をもって僕を許してくれた。
牛の反応を見て、牛がとてもリラックスして喜んでくれていることをオーナーさんもわかってくれたようで、
「是非、毎日来てよ!牛乳もおいしくなるだろうね!」
と言ってくれた。
おもしろいことに、牛たちの反応は、馬たちの反応と似ていた。
馬は気持ちが良いと首を下げる。牛たちも同じ反応をみせた。
牛たちと触れ合っている時、牛の生命の響きを感じている時、僕は愛で満たされれる。自分が生きているという実感もすごく湧いてくる。
自分の中に湧き上がってくる牛への感謝の気持ちで涙が出そうになった。
ありがとね。ありがとね。ありがとね。
何回唱えたかわからない。