ベルギーにて
2019年1月、オランダ、アムステルダムから電車でベルギーのブリュッセルに向かった。EUで働くバーバラさんから予てより「ヨーロッパに来たら是非ブリュッセルに立ち寄って!」と言われていたからだ。
ブリュッセルの駅の雰囲気はアムステルダム中央駅のそれは大分違った。 駅のあちらこちらに「スリに注意!」といったサインがある。 アフリカからの労働者や移民も多い。電車では綺麗に編み込まれたゴージャスなヘアースタイルのアフリカ系の女性などにどうしても目が行ってしまう。
バーバラさんと無事合流し、夕食に一緒に行くことになった。「何が食べたい?」の問いに対して、僕は「アフリカ料理」と答えた。日本にはアフリカ料理屋は少ない。ヨーロッパに来て2週間が経つとパンとチーズには疲れてくるものだ。
ブリュッセルのアフリカ人ストリートのレストランに行った。店の若い女の子は僕に小さいころテレビで見聞きした日本語をハイテンションでしゃべって見せ、僕に意味を訊いてきた。
「もちもち~ 〇〇××~」
日本人の一般的な電話でのやりとりだった。笑
バナナや魚を揚げたものなどを腹いっぱい食べた。It’s very Heavy …
後日、バーバラさんにはブリュッセルの主要な観光地も案内してもらったのだが、ローカルエリアの方がエキサイティングだし、好きだ。
ブリュッセルではバーバラさんとその同僚(みんなEU)を治療した。
EUで働く人達を治療して気づいたこと、明確な共通点があった。みんな
脾系がおかしい!!!
脾系は考え過ぎ、頭の使い過ぎで運動不足になり、消化力が衰えて病むという。
バーバラさんの話によると、EUで働くのも大変だそうだ。とにかく色々問題は山積みだし。「ヨーロッパはストレス社会なんだ!」とみんな口をそろえて言う。多くのヨーロッパ人旅行者は、ヨーロッパ社会に、もしくは自分に足りない何かを求めて高野山にやってくる。
バーバラさんの友人Mは、プライベートでも不幸なことが続いたこともあり、色々なことを感じられなくなっていると訴えた。
感情的にも不感症だし、感覚器官が正常に働いていないと訴えた。
腎、膀胱系も明らかに弱っていた。下半身の血行もあまり良くない。自律神経の乱れは顕著。
僕は腹部のアプローチに時間をかけた。呼吸も浅いので、患者が自然にゆったりとした呼吸にもどるのをじっと待った。下腹部に手を当て、気持ちを真っ白にして患者とシンクロする方向に自分を持っていく。しばらくすると患者の生命の波が僕に伝わってくる。僕はそれを感じながら身をそこにゆだねるだけだ。経験上ここで僕が感じていることは大概患者も感じている。(この感覚があるときの治療は治療効果は高い)
腹診の後、丹念に腎膀胱系にアプローチした。「全身治療+腹部の切診+アドバイス等」これらを全部ちゃんとやろうとすると90分くらいになってしまう。
治療の後半には指圧の圧や、ストレッチ、矯正法の刺激を十分に感じることができたと言う。つまり神経系が活性化したということだ。
僕は手応えを感じてMの治療を終えた。